来年の王者は今年の長崎より弱い──退化から始まる新リーグ論
以前のレターで予見した通り、サラリーキャップの導入によりビッグクラブの解体が進んでいる。
これまで潤沢な資金を武器にしていたクラブのファンは戦々恐々としているだろうし、反対に予算が小さいクラブのファンはワクワクしているかも知れない。
ここで改めてプレミアのサラリーキャップの仕組みを簡単におさらいしよう。
キャップの上限は8億円だが、各チームどれだけ支払ってもサラリーキャップ上は1.5億円で計上できるスター枠をひとつ持っている。
ロスターは14人で、ベンチ登録は12人まで。
ドラフト経由の新人には最低年俸が設定されていて、その額が高かったために指名見送りが続いたと言われている。それ以外の選手は調べた限り最低年俸が300万円に設定されているようだが、プレミアの選手ともなればさすがにそこまで低いことはないだろう。特指などの例外を除けば最低でも1,000万円ぐらいはもらえると思われる。
2025-26シーズンの各チームの人件費はまだ公開されていないのでこれはあくまで想像だが、おそらくCSに出場したチームはどこも8億円以上の予算を使っていた。
長崎ヴェルカを例に試算していこう。スタンリー・ジョンソン、馬場雄大、イ・ヒョンジュンの年俸は軽く1億円を超えていただろう。ジャリル・ブラントリーやアキル・ミッチェル、川真田紘也あたりも安くないはずだ。この6人で7億円使っていると仮定すると、プレミアに移行すれば残りの予算1億円でもう8人の給与を支払うことになる。
しかし、実際には1億円のうちのほとんどが熊谷航と山口颯斗の二人分で消えるだろう。
斯く言うわけでプレミアへの移行を前にビッグクラブは解体を余儀なくされているわけだが、この状況下で私なりに気になるポイントを挙げていこうと思う。
各チームにとって最も大事なのはスター枠を誰に使うかだ。
これまでのBリーグの歴史を鑑みるに、優秀な帰化枠がいるチームはそこにスター枠を割く必要があるだろう。ライアン・ロシターやジョシュ・ホーキンソン、ニック・メイヨはほぼ確実。アレックス・カークやジョシュ・ハレルソンなども可能性はある。
帰化枠は希少性が高いので、この枠にスター枠を消費するのは理に適っている。
では、外国籍と互角に遣り合えるクラスの帰化枠がいないチームはどうするべきか。
