私は古代人になる ~Mark Tonight NTRに葵いぶきさんがゲスト出演~
才色兼備だった葵いぶき
今となってはプロとしてメディアに携わっているが、実はその前から素人ポッドキャストをやっていた。
“Mark Tonight NTR” という名前のそのポッドキャストはいまだに続いていて、月一だった時代を含めるとかれこれ十年ぐらい配信していることになる。
内容をかいつまんで言えば、バスケットボールをネタにしたバラエティ番組といったところだ。私が学生時代に低俗な深夜番組を愛好していたこともあり、その影響が色濃く出ている。特に番組を始めた当初はどギツい下ネタも多かった。コンテンツ的に丁度いいのではないかと思い、TENGAにスポンサーをお願いして、丁重なお断りと共に現物支給で多種多様な大人の玩具をいただいたこともあった。
そんな番組に、先日AV女優がゲスト出演してくれた。
昨年レブロン・ジェームズの後ろで見切れていたことでバズった、葵いぶきさんだ。
興味を持った方は是非聞いていただきたいのだが、葵さんは美人なだけでなく愛嬌もあり、さらに頭の回転も速かった。まさに才色兼備で、彼女のおかげで番組は大いに盛り上がった。
そこで実感したことがあった、というのが今回のお話だ。
今ではAV女優は人気の職業で、なりたくてもなれない女性が山ほどいる。聞いてはいたが、現実味は無かった。AV女優になるのが狭き門なら、その中で売れている女優はルックス以外にも優れたものを持っている可能性が高い。なんとなくそんな想像はしていたが、実際に人気AV女優と会ったことで、突如として明瞭に理解できたわけだ。
私の青春時代はおそらくAV急成長期の始まりぐらいだと思われる。AV女優はまだ人気職業ではなかったから、今とは違ってグラビアアイドルや女優をやっていてもおかしくないルックスの女優は少なかった。そういう女優が出てくると、こんなに可愛い子もAVに出るのか、などと話題になった。
覚えているのは川島和津美という女優だ。なんでこんな子がAVに、と当時言われたうちの一人だった。どうして川島のことを覚えているかというと、彼女が「なんでこんなに可愛い子がAVに出るのか」という疑問に答えてくれたからだ。AV女優を始めた理由が彼氏の留学費用を稼ぐためで、辞めた理由が目標金額を達成したからだという。
やっぱり事情があるんだね。なんてひどい彼氏だ。などと色々反響はあったと思うが、私が言いたいのは、当時はそれなりの理由が無ければAV女優などやらないという共通認識があったということだ。AV業界はまだ暗かった。「AV女優葵いぶき」も、生まれが20年早ければ存在しなかった可能性が高いだろう。
私は古代人になる
大学内のアイドルグループでライブ活動していたが、社会情勢により活動休止。何か他人に活力を与えることがしたいこと、地下アイドルよりAV女優のほうが知名度が高いという承認欲求からMOODYZ(ムーディーズ)専属女優としてAVデビュー。
Wikipediaによれば葵さんがAV女優になった経緯は斯くの通りで、これを鵜吞みにすれば自ら望んで業界に足を踏み入れたことになる。
川島和津美の頃と現在で若い女性の倫理観が大きく変わったのは興味深い。川島と葵さんの年齢は20ちょっとしか違わないから、急激な変化と言って差し支えないだろう。
倫理観を含む価値観というものは、社会と密接に結びついていると私は考えている。
例えばキリスト教圏内でゲイは長らく蔑視されてきた。聖書に同性愛を否定的に書いている、もしくは書いていると解釈できる記述があるからだ。バスケファン的には「ゲイの奴らは大嫌いだ」と発言したせいでティム・ハーダウェイの殿堂入りが遅れたという事例が思い出される。そのハーダウェイはかつて自身のゲイ嫌いの背景には教会の教えがあると話していた。
こうした現在と過去の価値観の不一致を見た時、私は古代人になる。
